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SONYの最新ワイヤレスイヤホン「WF-SP800N」をレビュー。AirPods Proとの比較も。

SONYから6月27日に発売されたノイズキャンセリング、防水対応のアクティブ層に向けた「WF-SP800N」をてビューしていきます。
SONYのワイヤレスイヤホンでは昨年2019年の7月に発売の「WF-1000XM3」がフラッグシップモデルとして大ヒットしていましたが、iPhoneユーザーの中では人気のAirPods Pro(エアーポッズプロ)との比較をしていきます。

WF-SP800Nの実機レビュー

付属品はUSBタイプC、説明書、交換用のイヤーピース、アークサポーター。
カラーはホワイト、ブルー、ブラック、オレンジから選択ができ2種類からしか選べないWF-1000XM3よりはカラーにも遊び心が加わっています。
イヤホン本体の大きさとフィット感は申し分なし
イヤホンのボディ自体は他社のワイヤレスイヤホンよりは少し大きめに感じるかもしれません。またサイズもWF-1000XM3よりも多少大きくなっています。
今回の「WF-SP800N」ではシリコン部分がイヤーピースだけではなく、耳へのよりフィット感を増すための【アークサポーター】も装着されています。

このダブルのシリコンによって【耳に押し込んでいる】という感覚より【耳に接着している】という感覚に感じ特にアークサポーターがいい仕事をしています。
またWF-SP800Nは耳への装着を行った際には「バッテリー残量」をお知らせしてくれます。


ただし長時間の装着による耳への負担はAirPods Proと比べるとこのWF-SP800Nの方が強いかもしれません。慣れの問題もありますがカナル型が苦手な方には最初は耳が痛いなどと感じるかもしれません。
ケースは大きくワイヤレス充電には非対応
数あるワイヤレスイヤホンの中ではケースは中位のレベルなのかもしれませんが、今までAirPodsやAirPods Proを使っきた人からすると「でかい」の一言です。
AirPods Proのケースと比較しても約2倍近くの多きさであることが分かると思います。厚みも2倍なのでポケットに入れるのは厳しいレベルですね。
この大きさについては前述のイヤホン本体が大きいのも原因の一つですが、ケースと合わせてノイズキャンセリングOFF時には最大35時間の連続待ち受けのバッテリーなどを実現するためにはやむを得なかったのでしょう。
このようにコンパクトなケースのワイヤレスイヤホン達と比べるとWF-SP800Nのケースの存在感はすごいです。

8,000円台で購入できるAnkerの「Soundcore Liberty Air 2」でさえケースがワイヤレス充電に対応しているのでできなくは無いとは思いますがワイヤレス化している方以外はあまり大きな問題ではないのかもしれません。
WF-SP800Nのサウンドは重低音の迫力
サウンドはSONYらしく重低音がずっしりとした迫力のあるサウンドでさすがのAirPods Proでもここは敵わないなという印象です。
特に低音の奥深さは聴いていて分かるレベルですが、WF-1000XM3と比べると若干高音域が弱く感じてしまってます。

また専用アプリ【Headphones】を使えば自分好みのサウンドへ変更ができます。重低音が強すぎると感じる方は【Bright】がおすすめです。
またカスタム1、2があり自分で細かくイコライザーの調整を行い、好みの音質を作ることもできます。
このような細かいことができるのは音楽SONYさんのイヤホンの強みなのではないでしょうか。
また【アダプティブサウンドコントロール】という機能があり、センサーにより装着中に立ち止まっていれば止まっていると判断します。
またある一定の場所(ジムなど)で運動を開始した場合は外部音取り込みをONに自動的に行うなど操作をせずとも位置情報、ルーティーンを学習する機能が利用できます。

高音域はちょっと弱いがトータルバランスは◎
ただしちょっと色々な音楽を聴いてみると得意分野や苦手分野がはっきり分かれるのかなと言う感じです。
AirPods Proと比較してみるとWF-SP800Nは低音域があるクラシック、ロック、ライブ映像などの奥行きのあるサウンドが得意な印象があり、逆にAirPods Proは高音域を素直に和らげて鳴らしてくれるという感覚です。
WF-SP800N | AirPods Pro | |
低音域 | ★★★ ※奥行きのあるサウンド |
★★☆ ※低音は弱い |
高音域 | ★★☆ ※若干シャリシャリ感 |
★★★ ※優しくはっきり聞こえる |
おすすめジャンル | バンド系、ライブ映像、映画、オーケストラ | 弾き語り、ラジオ、トーク系、ASMR系、単体楽器のクラシック |
とは言ってもWF-SP800Nは今回はスポーツモードに重きを置いているので運動中のリスニングと考えればこれぐらい勢いのサウンドがあったほうが良いのかもしれませんね。
私が日常的に使ってきたワイヤレスイヤホンの中ではやはりWF-SP800Nのサウンドはトップクラスです。


ノイズキャンセリングは◎外部音取り込み機能は△
目玉機能となるWF-SP800Nのノイズキャンセリング機能はスッと外部の音をかき消しサウンドに集中できます。これはAirPods Proとほぼ遜色ないほど優れています。

そしてノイズキャンセリングをONにしたままつけっぱなしで音楽を最大9時間聴ける長時間バッテリー駆動も運動する方からしたら嬉しいでしょう。
逆に外部取り込み機能ですが、外部音の取り込みは開始されてるんですがそれでも外部の音が聞き取りづらく感じました。
それに比べるとAirPods Proの外部音取り込み機能はすごく優秀で、まるでイヤホンを外しているかと錯覚するほどです。この機能は完全にAirPods Proが優勢です。
WF-SP800Nの方は外部取り込み機能をONにしても、なぜか細い穴から音を聴いている感覚なんです。
もしくは普段からAirPods Proの外部取り込み音がクリアに聞こえすぎて麻痺しているかもしれませんが、外部取り込みが完全じゃなく耳の圧迫感は残っていると感じました。
WF-SP800N | AirPods Pro | |
ノイズキャンセリング | ★★★ | ★★★ |
外部取り込み機能 | ★★☆ ※会話はできるレベル ※ちょとした雑音と密閉感が残ったまま |
★★★ ※つけたまま会話ができる ※装着していないかのような錯覚になる |
総評 | ノイズキャンセリングは優れいるが、外部取り込みはいまいち | 両方の機能とも優れている。 |

操作は左右役割が異なり誤タッチが結構ある
イヤホンの操作においては上記の黄色で囲った【タッチセンサー】部分をタップすることで各操作が行えるようになっています。
左イヤホン | 右イヤホン |
ノイズキャンセリング | 再生/停止 |
外音取り込み機能 (アンビエントサウンド) |
次曲の頭出し (素早く2回タップ) |
外音コントロール、オフ | 前曲の頭出しor再生中頭出し (素早く3回タップ) |
デフォルトでは左側のイヤホンでノイズキャンセリングや外部音取り込み操作、右では音楽の再生操作や通話機能が利用できます。
また装着中のイヤホンの位置をちょっと調整したりする場合にはセンサーが過敏なので「誤タッチ」が起こってしまいユーザービリティを考えるならAirPods Proなどで採用したセンサーをつまむ動作の方が断然良いのでは?と感じました。

端末ごとの切り替えはスムーズではない
ここで残念なポイントですが、例えば一度PCなどに接続した場合はBluetooth項目から一度接続を解除して、それからまた別の端末でBluetoothへ接続するという動作が必要になります。
ただしこれは他のワイヤレスイヤホンでもある症状なのでAirPodsで端末間のシームレスに接続の切り替えを行っている人にはちょっとストレスかもしれません。
WF-1000XM3とWF-SP800Nの比較と違い
昨年発売されたWF-1000XM3とわずか2千円安いWF-SP800Nですが、機能等やバッテリー駆動時間を含めるとサウンドが多少弱いながら、他はほぼ上回っている結果となっています。
WF-SP800N | WF-1000XM3 | |
価格 (ソニーストア) |
24,000円(税抜) | 25,880円(税抜) |
連続再生時間 | ノイズキャンセリング時:9時間 ノイズキャンセリングオフ:13時間 |
ノイズキャンセリング時:6時間 ノイズキャンセリングオフ:8時間 |
連続通話時間 | ノイズキャンセリング時:7時間 ノイズキャンセリングオフ:8時間 |
ノイズキャンセリング時:4時間 ノイズキャンセリングオフ:4.5時間 |
連続待ち受け時 | ノイズキャンセリング時:15時間 ノイズキャンセリングオフ:35時間 |
ノイズキャンセリング時:9時間 ノイズキャンセリングオフ:15時間 |
防水・防塵 | IP55 | なし |
装着感 | ★★★ | ★★☆ |
サウンド | ★★☆ | ★★★ |
ノイズキャンセリング | ★★★ | ★★★ |
コストパフォーマンスは両者もAirPods Pro同様で良くはありませんが、低価格帯のワイヤレスイヤホンにはない体験ができるのは間違いないです。
ノイズキャンセリング入門にはWF-SP800Nはおすすめ
実際に私がすでにAirPods ProとWF-1000XM3を体験している前提で多少の辛口なレビューになったのかもしれませんが、その中でも一番リーズナブルなワイヤレスイヤホンとしては完成度は高いです。
良かった点
- 奥行きのある重低音サウンドの迫力
- 長時間のバッテリー駆動
- 激しい動きでも耐えられる装着感
- 汗や雨にも強いIP55の防水・防塵
- 集中力が高まるノイズキャンセリング
ちょっと残念な点
- ワイヤレス充電に非対応
- 外部音取り込み機能が弱い
- 高音域のサウンドが弱い
- タッチセンサーが過敏に反応
- 端末の切り替えがスムーズではない
他のイヤホンを色々試している方にはちょっと残念な部分も見えてしまうのですが、それでも良い点も非常に多いので、それを踏まえても高級ワイヤレスイヤホンの中ではコスパがよい製品に仕上がっているのではないでしょうか。


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